強化パーツ&ヘッド加工
これまで、KX21エンジン本体に対し性能向上を目指す加工はほとんど行ってきていなかった。
リミッターをカットし、吸排気のチューニングで回転上限を6000回転としロードコースのダウンヒルで6500回転で使用しているので、動弁系のサージ対策だけはやってあった。燃費との兼ね合いを考えると、なかなかエンジン本体には手を入れにくい。
サージング対策といえば、バルブスプリングの強化が手っ取り早い。しかし、パワーの無いエンジンにとって硬いバネは回転抵抗になる。そこで、昨年の仕様では動弁系の軽量化のためにバルブリテーナーをチタンにすることにした。
ノーマルのリテーナーは回すことを考えていないためか、バイク用のものに比べると異様に分厚く重い。KX用のチタンリテーナーなんて売っているわけ無いので流用することなるのだが、結局無加工でつくものはなく、これまた力技システムのアドバイスで2つのバイク用のエンジンからリテーナーとコッターをそれぞれ流用して組み上げた。
が、それでもセット長は変わってしまいワッシャー2枚追加で底上げすることになってしまった… これはこれで危なっかしいので、今回はワンオフで純正形状のチタンリテーナーを作成することにした。
また、KXの吸排気バルブは鍛造品ではあるのだが表面に強化加工が施されていないので、比較的に早くバルブシートととの当たり面が摩耗・段べりし有効圧縮が低下するという声を多く聞く。
これはmotoさんからも聞いたし、ホームコースであるFドリからも聞いた。すでに5年の長きにわたってEXを運用してきた施設の言だけに間違いはないだろう。
対策として考えられるのは、これもワンオフでのバルブ作成だ。流用・加工を考えてみたが、さすがにおいそれと流用元はなかった。ワンオフとなると強化品ということでチタンバルブ作成となるが、当然バルブシートもガイドも打ち換えとなる。
材質もチタンに合わせてシートはベリリウム、ガイドもリン青銅ということになり、これらを合わせると素のKX(クラッチ・マフラーレス)より高くなるw 各部クリアランスも熱膨張した状態で見るので、材質が変わればクリアランスの設定も自分達で考えなくてはならないという、マロンソの弁もあり選択肢から排除。
そこで、今回は普通のバルブならやってあることが多い表面強化加工をノーマルバルブに施すことにした。これならばヘッド側は無加工でいける。
今日、リテーナーとバルブが上がったので組み込みを行ったのだが、前回のOHから300キロ程度のマイレッジでは、まだバルブのあたり面に顕著な摩耗は見られなかった。ピストンヘッドはかなり濃い目のセッティングにも関わらずスキッシュエリアだけいい焼け色であった。今後、キャブセットを追い込んでいくと、ここが異常高温になる可能性が高い。
この部分はOH時にも軽くデトネ後が確認されているので、根本対策が必要だろう。この点も踏まえ、今日はマロンソと加工品のピックアップがてら、加工屋さんにヘッド加工の打ち合わせに行ってきた。
肉厚の関係であまり派手にポートはいじれないらしい。排気は拡大する余地があるが、低速がなくなるので、上を回さないポリシーの下では有効打にはならない。結局圧縮上げて稼いだ分、排気ポート拡大に充ててトップエンドのパワーをもう少し稼ぐというイメージになってきた。
これだと、加工度合のバランスが命なのでかなりのトライ&エラーが必要だろう。ノーマルヘッドを数個一度に違う仕様で加工してもらい、ヘッドを交換してデータを取ることの繰り返しが必要になるかもしれない。
やはり、ノウハウが確立されたエンジンでアフターパーツを組むのとは違い、パスファインダーとなって自分たちで正解を見つけるというのは、時間もお金もかかることだ。しかし、お金さえかければ速さが手に入るわけではないというところに、やりがいと喜びを感じることができるのであれば、楽しい時間なのである。
チタンバルブリテーナーと強化バルブについては、テスト結果がよければオプションパーツとして市販しようかしらん。開発資金稼がなきゃw
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